不眠症と薬 | さまざまな症状と薬の関係

薬にまつわる素朴なギモン

不眠症と薬

不眠症には熟眠障害や早朝覚醒、入眠障害や中途覚醒といった4種類があります。睡眠をとるというのは一見単純な行為ではありますが、人によってはこの不眠症が大きな悩みであり深刻な問題となっていると言えます。

良質な睡眠は心身の健康の基本となりますので、症状に合わせて薬を上手く利用していくこともおススメします。

不眠症で有効な薬と言えば睡眠薬ですが、睡眠薬にはさまざまな種類があります。大きくわけるとオレキシン受容体拮抗薬とメラトニン受容体作動薬、ベンゾジアゼピン系睡眠薬・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬にわかれると言えます。それぞれの薬の特徴を知り、自身の睡眠に役立てましょう。


オレキシン受容体拮抗薬

オレキシン受容体拮抗薬は、オレキシンという脳の覚醒に関わっている脳内物質のオレキシン受容体への統合をブロックする役割を果たします。これによって過剰な覚醒状態を抑えることができ、睡眠を促します。

オレキシンは神経ペプチドで、1990年代に発見されました。視床下部のオレキシン神経細胞によって作られていて、急に睡魔が襲ってくるようなことのないように適度な覚醒も維持させつつ睡眠優位なバランスにして睡眠を促す薬として知られています。


メラトニン受容体作動薬

メラトニン受容体作動薬は、脳内にあるメラトニン受容体に働きかけ、全身を活動状態から休息状態に移行させ、睡眠へと導く役割を果たします。

メラトニン受容体には睡眠リズムの調節機能があり、M1受容体を刺激すると体温低下や神経発火の抑制、M2を刺激すると概日リズムの位相の変動や体内時計の同調などの作用があることで知られています。


ベンゾジアゼピン系睡眠薬・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬

ベンゾジアゼピン系睡眠薬・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、脳のGABA受容体に働きかけて抗不安作用や鎮静作用によって脳を休息させ、睡眠を促す役割を果たします。 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は集中力の低下や頭痛、翌朝の眠気といった副作用のリスクが抑えられていますが、その分睡眠効果としては弱いと言えます。短期的には有効ですが、長期的に考えた場合や不眠症の中でも重度の場合は効果が得られない場合もあると言えます。

不眠症の原因はさまざまです。ストレスや不安といった内面的ことからおこる場合もあれば湿疹や蕁麻疹などの痒み、更には関節やリウマチといった痛みなどが原因になる場合もあると言えます。これらの症状を取り除くことによって良質な睡眠が得られる場合もありますが、そうではない場合や原因が不明な場合などは医師に相談して睡眠薬を取り入れていくことをおススメします。

良質な睡眠は健康にとって重要な役割を果たします。反対に、不眠症の症状が長く続く場合は新たな病を引き起こしかねません。それは身体的な面に関してだけではなくて精神的な面にとっても同様のことが言えます。

良質な睡眠は心身の健康にとって欠かせないものだと言えます。だからと言って薬に頼り過ぎるのはよくありませんが、上手く利用すれば良質な睡眠に繋がりますし、健康を維持していくうえでも役立ちます。正しい知識を身に着けて、医師や薬剤師に相談して取り入れていきましょう。